非常コンセント設備および無線通信補助設備のしくみについて
消防活動上必要な施設の非常コンセント設備と無線通信補助設備につきまして、説明いたします。
まず、非常コンセント設備ですが、高層建物や地下街において火災が発生して、万一停電になった場合でも、消防隊の資機材が使用できるように設置されるものです。構成部品としましては、赤い表示灯と、赤いボックス内に入っている非常用コンセント、非常電源、各階にありますのでそれらを接続する配線になります。設置上の細かな規定としましては、非常コンセントの設置する場所は、階段室や非常用エレベーターの乗降ロビー等、消防隊が活動し易い場所に設置することとされています。
この非常コンセントで主に使用する消防隊の資機材は、投光器と呼ばれる大きなランプですね。夜間や煙で暗くなった場合には、この器具を用いまして活動の円滑化を図ることになります。もちろん、装備品として用意されている簡易式の発電機でランプを照らすことも可能ですが、限られた狭い場所で簡易式の発電機を回しますと、この発電機は小型のエンジンのようなものですから、エンジン音と排気ガスで活動が阻害されることになります。
次に、無線通信補助設備についての説明です。消防隊は幾つかの部隊で連携をとりながら消火活動をします。火災が発生した場合の消防隊の部隊の編成は、全体を統括する指揮隊、実際に活動するポンプ隊、特別救助隊、はしご隊、救急隊が一体となって活動します。当然のことですが、部隊間で連絡する手段が必要です。その手段が消防無線です。
無線は色々な周波数帯に分かれておりまして、個々の消防本部には固有の周波数が割り当てられて混線しないようにされています。殊に、地下街やトンネル内などでは無線が届かなくなり、内部に進入した部隊との連絡が取れなくなるおそれがあり、連携した部隊間の行動に支障をきたす恐れがあります。そのような事態を防ぐために、「無線通信補助設備」が必要となるわけです。この設備のしくみは、地下やトンネルの部分に無線を飛ばすことのできる同軸ケーブルというものを設置します。これらのケーブルを分岐する分配器、そして地上には、地下の同軸ケーブルと接続するための、無線機接続端子が設置されます。
しくみとしてはシンプルですが、万一地下街等で火災が発生した場合の唯一の連絡手段となる設備ですね。