連結送水管のしくみと、維持管理上の留意点について

消防活動上必要な施設の一種である、「連結送水管」について説明したいと思います。

連結送水管は、高層建物、地下街、など消火活動の困難な建物に対しまして、消防隊の活動が円滑に行えることを目的として設置されるものです。消火活動をする場合には、消防隊員は約20Kgの重装備で、ホースやエンジンカッター等の重たいも物を運ぶことになります。消防隊の使用するホースは20mのものを運びやすいように円形にまいていますが、約10Kgです。このホースを持って高い階に上がるのは訓練された隊員でも大変なようです。

このような大変さを無くすために、予め、先ほど記載しました高層建物等には、ホースの変わりになる配管が設置されています。この配管と、水を送るための金具等が連結送水管になります。この連結送水管がある建物においては、ホースは、火災の発生している部分で使用するもののみで、ポンプ車から階段を伝わって伸ばす時間が短縮されます。消防隊の活動は何と言っても迅速さが要求されます。119番通報を受けて、装備品を身につけて出場するまでの時間や、現場に到着して火災の発生している場所まで進入し、放水するまでの時間等、拡大する火災とは時間との勝負です。そのような意味で、連結送水管は消火活動を円滑に行う設備となりますね。

連結送水管の構成としては、送水口、排水弁、配管、放水口と比較的シンプルです。送水口は、消防ポンプ車の近づける位置で、消防車からのホースを結合して、送水するための口金です。放水口は、各階にありまして(通常3階以上)、連結送水管の配管から、消防隊の使うホースに接続して水を送る口金です。排水弁はメンテナンスなどのときに配管の水を抜くためのものです。

この連結送水管も70m以上の高い高層建物になりますと、もう少し複雑になります。消防自動車のポンプを駆動させて放水しても、放水できる高さには限度があります。そのために、高い建物には、さらに増圧させるためのポンプが必要となります。このため、70m以上の建物には、増圧用のホンプを予め建物の中に設置しておきます(この増圧用のポンプは、ブースターポンプとも呼称されています)。この増圧用ポンプの仕組みは、屋内消火栓設備やスプリンクラー設備に用いるものと原理は同じですが、下から消防のポンプ車で水が送られてきますので、水槽は不要となります。

次に維持管理上の留意点です、よく見かけるのが地上の送水口が植栽の中に埋もれて見えないものがあります。送水口の周りは、消防隊が到着したらすぐにわかるように、植栽などで目隠しされていないか気をつけましょう。また、放水口もまわりに物が置かれていると分かり難くなりますので、ダンボールなどは置かないようにしましょう。

さきほども説明したように、消防隊は時間が勝負です。消防隊の消火活動が円滑に行われるように設置したものです、その趣旨を理解して維持管理にあたりましょう。